外壁塗装・屋根塗装のプロが教える|弾性塗料のメリット・デメリット

外壁塗装・屋根塗装のプロが教える|弾性塗料のメリット・デメリット

弾性塗料とは、シリコン塗料やフッ素塗料に硬化剤を入れて伸びる性質を持たせた塗料です。 柔らかく伸びるのでヒビ割れを防ぐ効果があり、 ヒビ割れが起こりやすいモルタル外壁の塗替えで良く使う塗料です。サイディング外壁では膨れの原因になるため、あまり使用しません。

弾性塗料のメリット

(1)弾性塗料はヒビ割れに強い

弾性塗料は柔軟性・伸縮性・弾力性が高く、柔らかくて伸びる性質がある塗料でヒビ割れを防ぐ効果があります。

外壁は太陽熱・湿度・強風・地震などの外的な影響で常に伸縮し微妙に動いています。外壁が伸縮し動いたときに、塗料が追従して付いて行かないと塗装表面の塗膜が破れてヒビ割れ(クラック)が起こってしまいます。しかし、柔らく伸縮し弾力の高い弾性塗料は外壁が動いたときに塗膜が柔軟に伸び縮みし外壁の動きに追従するため、ヒビ割れが起き難くなるのです。

また、下地にヒビ割れが生じた場合でも、柔らかな塗料がヒビに追随して下地のヒビが表面化することを防ぐこともできます。

(2)弾性塗料は防水性が高い

弾性塗料は外壁にしっかり密着する性質があるため水分の浸入を防ぎ、外壁の防水機能を高めることができます。また、前述のように塗幕のヒビ割れを防ぐ効果が高く、下地のヒビ割れが表面化し難いため、ヒビ割れから雨水が浸水することを防ぐことができる、防水効果が高い塗料と言えます。

弾性塗料のデメリット

(1)弾性塗料は耐用年数が短い

弾性塗料のデメリットは、耐用年数が短いことです。塗料の中でも耐用年数が短いアクリル塗料と同程度の耐久性しかなく、5年前後の耐用年数しかありません。

フッ素塗料に弾性硬化剤を混ぜて弾性塗料として使用することもできますが、通常のフッ素塗料に比べると耐用年数は大幅に短くなってしまいます。

(2)弾性塗料は塗装費用が高くなってしまう

弾性塗料は耐久性が低いため、耐用年数を高めるためには分厚く塗って仕上げる必要がある塗料です。また、弾性塗料は薄い塗膜では弾性の効果を発揮できず、外壁の動きで塗膜が伸びたときにヒビ割れが起きてしまいます。

弾性塗料は、弾性効果と耐用年数を高めるためには施工時に塗料を何層も塗らなければならず、手間と時間が掛かります。よって高額な費用の掛かる塗装工事になってしまうのです。

塗料の種類と特徴・耐用年数

塗料の種類 塗料の特徴 耐用年数
アクリル塗料 耐久性が他の塗料と比べて低く、耐用年数が短いため、塗り替えで外壁塗装に使用されることは少ない。 3~5年
ウレタン塗料 シリコン塗料が外壁塗装用塗料として一般的になる前に広く普及していた塗料。アクリル塗料よりも耐用年数が長い。 5~8年
シリコン塗料 建築塗料市場において80%のシェアを占める人気塗料。価格と耐久性のバランスが良い。 8~12年
フッ素塗料 耐久性、防汚性、耐熱性、耐寒性、不燃性にも優れた高品質塗料。耐用年数が極めて長く、頻繁な塗り替えが難しい大型ビルや商業施設で使用されるケースが多い。 15~20年

弾性塗料はモルタル外壁と相性が良い

モルタルはセメントと砂、水を混ぜて作る外壁材です。セメント・砂・水という不燃性の原料で作られているため、火に強く耐火性に優れているという特長があります。一方、モルタルはヒビ割れや亀裂が入りやすい、防水性が低いという欠点もあります。

モルタル外壁のヒビ割れしやすい・防水性が低いという欠点を補うために、ヒビ割れし難く、防水性の高い弾性塗料を使うメリットが多く、モルタルの塗替えでは弾性塗料がよく使用されます。

弾性塗料はサイディングボードとの相性が悪く、サイディングボードには通常使用しない

通常、弾性塗料はサイディングボードには使用しません。その理由をご説明しましょう。

(1)サイディングボードに弾性塗料を使用するとサイディングボードの熱が弾性塗料を劣化させる

サイディングボードには本体に断熱材が含まれているため、室内への熱の侵入を防げますがボード表面の温度は逆に高くなります。夏場は太陽熱によって80℃近い高温になります。高温によって弾性塗料が柔らかくなりすぎてしまい、塗膜の膨れなどの劣化現象が起きてしまうのです。

塗膜の膨れが起きた箇所は塗膜が下地としっかり密着していませんので、塗膜の剥がれや破れの原因になります。また、膨れが生じると外壁表面に泡が発生し見た目も悪くなります。

(2)サイディングボードはヒビ割れし難い外壁素材であるため、ヒビ割れ防止のための塗料は不要

サイディングボードはヒビ割れし難い外壁素材ですので、弾性塗料を使用するメリットはあまりありません。

サイディングボードの目地(つなぎ目)には、柔らかいパテのようなコーキング材(シーリング材)が充填されています。このコーキング材が外壁に衝撃が加わった際に緩衝材の役割を果たし外壁のヒビ割れを防止しますので、ヒビ割れ防止の目的で弾性塗料を使用する必要がないのです。

もしサイディングボードの外壁に弾性塗料を使用しようとしている業者がいれば、知識のない業者である可能性があります。外壁塗装・屋根塗装業界も他の業種同様人手不足が深刻です。塗料の知識が少ない塗装職人とは呼べないようなスタッフを使う業者も少なくありません。

私たち「ハウスペイントアゲイン」は、日ごろから塗料に関する研究を重ね、塗料の知識の豊富な熟練職人が塗装作業を行っています。サイディングやモルタルなど外壁素材ごとに最適な塗料をご提案しますのでご安心ください。千葉県の外壁塗装・屋根塗装なら「ハウスペイントアゲイン」にお任せください。

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