屋根の上は目が届き難く、もしトラブルや劣化が進んでいたとしても気が付かずに見落としてしまいがちな場所です。屋根は太陽熱・紫外線・風雨を直に受ける過酷な環境にあり、住宅の中でも最も傷みやすく劣化しやすい部分です。屋根の上に落ち葉やゴミが溜まって雨漏りの原因になることもあります。過酷な環境下にあり傷みやすい屋根の状態を健全に保つには定期的にしっかりとしたメンテナンスを行ってあげる必要があるのです。
屋根が劣化し傷みが出ると雨漏りが起こり住宅の骨組みを傷めたり、腐食を起こしてしまい住宅の寿命を著しく縮める原因になってしまいます。また、雨漏りが原因で住宅内部にカビが発生するとアトピーやアレルギーの原因にもなり、家族の健康を害するリスクも高まります。屋根のメンテナンスをしっかり行うことは大切な家族と住宅を守ることにつながるのです。
屋根のメンテナンスに関する知識を学び適切なメンテナンスとリフォームを行えば、屋根の寿命を延ばし大切な住居を長持ちさせることが可能です。一言で屋根と言ってもその素材には様々な種類があり、素材ごとにメンテナンス方法やリフォーム方法も異なります。メンテナンスやリフォームに必要な屋根に関する知識を蓄える意味でも先ずは屋根材の種類について見てみましょう。
屋根材の種類の違い
屋根材には大きく分けて粘土系・セメント系・スレート系・金属系の4種類があり、屋根材の種類ごとにリフォームの適切なタイミングも異なります。
(1)粘土系の屋根材(日本瓦など)
粘土系は、天然の粘土を高温で焼き上げた屋根材で、古くから日本で使われてきた日本瓦も粘土系の屋根材です。日本瓦は断熱性・通気性が良いため、高温多湿の日本の気候風土にあっており快適な住まい環境を作ることができます。粘土系の屋根材は耐久性が抜群に高く、塗り替えを行うことなく50~100年の長期に渡り使用することができます。ただし、下地のメンテナンスや補修などは必要です。
日本瓦など粘土系の屋根材は耐久性に優れますが重量が重く、地震に弱いとされており耐震性、防災面での懸念などから近年では減少傾向にあります。
(2)セメント系の屋根材(セメント瓦)
セメント瓦はセメントと砂を原料にした瓦です。コンクリート瓦とも呼ばれます。表面を塗装して使うため、風雨や紫外線などの影響で年月とともに塗装が劣化し色落ちや変色などが発生しますので定期的に塗り替えを行う必要があります。塗料で着色できるため、色のバリエーションが豊富で住居のデザインや外壁の色によって様々なカラーコーディネートが楽しめます。
セメント瓦は日本瓦と比べて値段が安く住宅建設時の初期費用が安いため、以前は戸建て住宅向けに広く普及していました。しかし、日本瓦同様に重量が重く地震に弱いとされおり、現在、新築の戸建て住宅でセメント瓦を用いることは少なくなりました。一方で建築後年数が経過し、ふき替えの必要に迫られたセメント瓦の戸建て住宅が多いため、セメント瓦屋根のふき替え工事の需要は増加傾向にあります。
(3)スレート系の屋根材
薄い板状の屋根材で、「天然スレート」と「人造スレート(化粧スレート)」の2種類があります。天然スレートは、天然石を加工して作る屋根材ですが非常に高価なため家庭用ではあまり使われることはありません。一般住宅ではセメントに繊維を混ぜて強化した薄い板状の「人造スレート(化粧スレート)」が普及しています。人造スレート(化粧スレート)の屋根材は耐久性があり、軽量で耐震性が高いのが特徴です。色やデザインも豊富に用意され、断熱性にも優れるというメリットがあります。
(4)金属系の屋根材
金属系の屋根材は、軽量で加工しやすいのが特徴で、複雑な形状の屋根にも対応できます。金属屋根と言えば以前はトタンや銅板が代表的でしたが、近年は「ガルバリウム鋼板」というアルミニウム・亜鉛合金メッキ鋼板が人気になっています。
ガルバリウム鋼板の屋根材は非常に軽く家屋への負担を大きく軽減できるため耐震性が向上します。耐久性も高く、トタンに比べて数倍の耐久性を持っています。また、ガルバリウム鋼板は暴風雨にも強く防水効果が高くて安心です。素材と下地に空気層を作り熱を逃がしますので遮熱効果も優れています。ガルバリウム鋼板はメリットが多く、非常にパフォーマンスに優れた屋根材といえます。
次に屋根塗装と屋根リフォーム工事の種類について見てみましょう。
屋根塗装・屋根リフォーム工事の種類
屋根のリフォーム方法には、主に「塗り替え塗装・ふき替え・重ねぶき(カバー工法)」の3種類があり、屋根の具合や劣化状況、前回のリフォームからの期間を考慮して、適切なリフォーム方法、最適な工法を選択することになります。
(1)屋根の塗装・塗り替え
屋根の「塗装・塗り替え」は最も手軽に行えるリフォーム工事の方法で、屋根材に塗料を塗布するリフォーム方法です。塗装・塗り替えは屋根の基礎部分である下地が、それほど傷んでいない場合に有効な方法です。塗り替えを行う必要がある屋根材は、セメント瓦・スレート系・金属系です。粘土系の日本瓦の寿命は50年以上と長く、基本的に塗り替えの必要はありません。日本瓦の場合は、全面補修のタイミングで「ふき替え」を行う事例が多いです。
(2)屋根のふき替え
ふき替えは、屋根材や下地などを全面的に一新するリフォーム工事で、既存の屋根をすべて撤去し防水加工もし直して新しいものに取り替えます。天窓をつけたり大幅なリニューアルが可能ですがその分、リフォーム費用と日数が掛かります。
(3)重ねぶき(カバー工法)
「重ねぶき(カバー工法)」は、既存の屋根を撤去することなく新しい屋根材をかぶせる工法で、下地がそれほど傷んでいないケースで有効です。ふき替えと比べると工期も短く、廃材も出ないのでリフォーム費用を安く抑えることができます。屋根が2重になるので、遮音性・断熱性もアップします。ただし、屋根全体の重量が増加するため、施工の前に建物の強度や耐震性を確認する必要があります。
屋根塗装・屋根リフォーム工事はDIYでも大丈夫?やはり専門業者に任せるべき?
屋根の素材や塗料の種類にもよりますが、住宅の新築後、7~10年で「塗り替え」、20年前後経過した時点で「ふき替え」を行うのが大まかなリフォームのサイクルです。屋根のメンテナンスに関する知識を学び適切なメンテナンスとリフォームを行えば、屋根の寿命を延ばし大切な住居を長持ちさせることが可能です。
しかし、屋根の専門知識がない素人が誤った知識でDIYで修繕したりしてしまうと修繕するどころか劣化を進めてしまう原因になってしまうということが起こります。屋根の塗装くらいならDIYでもできるだろうと思われる方も多いと思いますが、屋根の塗装は専門的な知識が必要です。また、大量の塗料が必要で大掛かりな上、高い場所での作業になるためDIY向きとは言えません。
専門業者に屋根の修繕やリフォームを依頼する場合でも、屋根のリフォームは悪徳な訪問販売会社によるトラブルが発生することが多い業界ですので業者選びには注意が必要です。最近はどの業界でも人手不足ですので屋根塗装業界でも塗装経験の浅いアルバイトスタッフが多くなっており不良工事が増加しています。塗装業者に屋根を塗装して貰ったら雨漏りがひどくなってしまったといった被害も増えているのです。
私たち「ハウスペイントアゲイン」は、屋根塗装・屋根リフォーム工事の知識と経験を積んだ熟練の職人集団です。千葉県の屋根塗装・屋根リフォーム工事なら私たちプロの職人にお任せください。「ハウスペイントアゲイン」では、屋根の無料診断を行っております。雨漏りなど屋根のトラブルがありましたらご遠慮なくご相談ください。