この記事では、サイディングが選ばれる理由と、サイディング外壁の劣化サインについて、外壁塗装のプロが詳しく解説します。
昭和50年前後まで住宅の外壁材として主流だったのはモルタルでした。しかし現在、モルタルに代わって住宅用外壁材として主流になっているのがサイディングです。サイディングはセメントと木質系成分を混合し板状に成型した外壁材です。
日本の住宅に使用されている外壁材のシェアは、1位 窯業系サイディング 約70%、2位 モルタル外壁 約12%、3位 金属系サイディング 約10%となっており、サイディングは住宅用外壁材シェアの約80%を占めています。
サイディングが選ばれる理由
(1)サイディングは工場で製造されるため、品質が安定している
私の知人の家のモルタル外壁は名人と言われた左官職人の手によるもので、築50年以上経ち1度も塗り替えしていないにも関わらず亀裂ひとつありません。一方、前述の知人の隣の家のモルタル外壁は築10年しか経っていませんが既に大きな亀裂が複数入ってしまっています。モルタルは施工現場でセメントと砂と水を混ぜ合わせ左官職人がコテで塗って仕上げるため、左官職人の技量次第で仕上がりの質に大きな差が出てしまうのです。
一方、サイディングは工場で製造されるため品質が均一で安定しています。サイディングの場合、モルタルのように職人の技量によって仕上がりの質に大きな差が出てしまうというリスクは抑えられるのです。
(2)サイディングは施工が簡単なため、工期の短縮・施工費用の削減が可能
前述のように、モルタルは施工現場でセメントと砂と水を混ぜ合わせ左官職人がコテで塗って仕上げるという工程があるため、手間が掛かり施工期間が長くなります。よって、コストが掛かり費用が高くなってしまうという欠点があります。一方、サイディングは工場で製造された板状のサイディングボードを現場で貼り合わせて外壁が作られます。モルタルと比べ施工が簡単で工期が大幅に短縮できるため、結果的に施工費の削減につながるのです。
(3)サイディングはカラーやデザインのバリエーションが豊富
サイディングの魅力のひとつは、モルタルと比べ色やデザインなどバリエーションが豊富な点です。サイディングは日本古来の和風デザインや洋風住宅の「レンガ・タイル積み・石積み」、さらには近年人気の「ボーダーライン調・メタリック調」のものまで多種多様であり、豊富な色やデザインのなかから好みのものを選ぶことが可能です。
(4)サイディングは耐久性や耐震性に優れている
モルタルは防水性が低くひび割れや亀裂が入りやすいという欠点があります。一方、サイディングはモルタルと比べ耐水性が高く、ひび割れが入り難いというメリットがあります。また、サイディングは重量が軽くモルタルに比べ耐震性に優れています。東日本大震災を契機に住宅の耐震性への要求が強まり、耐震性の高いサイディングの人気は更に高まっているのです。
サイディングが選ばれる理由
(1)工場で製造されるため、品質が安定している
(2)施工が簡単なため、工期の短縮・施工費の削減が可能
(3)カラーやデザインのバリエーションが豊富
(4)耐久性や耐震性に優れている
サイディング外壁の代表的な劣化サイン
サイディングのなかでも特に人気なのが窯業系のサイディングです。窯業系サイディングは焼き物の外壁材で耐久性、耐火性、耐熱性に優れており長寿命。施工も簡単で長持ちするためコスト面でのメリットも大きいのが特徴です。
耐久性が高い窯業系サイディングですが、それでもメンテナンス要らずというわけにはいきません。定期的なメンテナンスを怠るとサイディングボードのつなぎ目をパテのように埋めているコーキングに「目地割れ」が起こり、目地割れから雨が入り込んでしまい外壁を劣化させてしまいます。
コーキングの目地割れはサイディング外壁の劣化サインの代表的な事例です。目地割れが発生した場合、早期にコーキングの打ち増し・打ち直し等のメンテナンスを行わないとサイディングボードに反りが入ってしまうなど劣化が進んでしまいます。ボードに反りが入ってしまうとサイディング自体の貼り替えをしなければならずリフォーム費用が高額になってしまいます。リフォーム費用を安く済ませるためにもコーキングの目地割れを発見したら直ぐに外壁の専門家にご相談されることをおすすめします。
サイディングの補修方法には(1)コーキングの打ち増し・打ち直し(2)サイディングの上塗り塗装(塗り直し)(3)サイディングの貼り替えなどの方法がありますが、いずれのリフォーム方法を選択するかは外壁の状況を診断して最適な方法を選ぶ必要があります。
私たちハウスペイントアゲインでは、「サイディング外壁のプロ」が外壁の無料診断を行っております。コーキングの目地割れなど劣化サインを発見したら直ぐに私たちにご相談ください。劣化が進む前に早めにメンテナンスすることで安いリフォーム費用で大切なマイホームを守ることが可能になるのです。