【塗装のプロが教える】シャッター塗装の仕方・失敗せずキレイに仕上げる方法

【塗装のプロが教える】シャッター塗装の仕方・失敗せずキレイに仕上げる方法

お店の前のシャッターが錆びてボロボロになっていると見た目や印象がとても悪くなりますよね。

「このお店では買い物したくないな」といったネガティブな印象を与えてしまうと大きな損失になります。

シャッターにはアルミ製や鉄製など様々な素材がありますが、特に鉄製のシャッターは錆びやすいのが特徴です。新品でも10年も経過すると相当サビが目立つようになります。

サビをそのまま放置しておくとシャッター全体が錆びついてしまい、引っ掛かって開閉し難くなってしまいます。更に症状が悪化すると開閉ができなくなってしまうこともあります。

高額な修理費用が掛かってしまうことにもなりますので、そうなる前に早めに塗り直しなどメンテナンスをしたほうが良いでしょう。

シャッターの塗装は簡単そうに思う方もいるでしょうが、実はプロの塗装職人でも難しい塗装です。

自分でDIY塗装する際は、注意点をしっかりと理解して、慎重に行うことが必要です。

そこで今回は、外壁塗装のプロが「シャッター塗装を失敗せずキレイに仕上げる塗装方法について具体的に解説します。

目次

1.シャッター塗装の基礎知識

シャッターの塗り替えは一見簡単そうに見えますが、実はプロでも非常に難しい作業です。

住宅の外壁と違い、シャッターの表面には凹凸があります。また、収納部分があるなど複雑な形状をしているため、キレイに塗料を塗るには相当な技術が必要となります。

経験や知識のない素人がDIYで安易に塗装をしてしまうと直ぐに塗装が剥がれてしまったり、シャッターが稼働し難くなったり、壊れてしまうこともありますので注意が必要です。

それでは、シャッターを塗装する際の基礎知識について解説していきましょう。

(1)シャッターの構造とシャッター塗装の特徴

先ずはシャッターの構造とシャッター塗装の特徴について見てみましょう。

スラット部分の塗装は特に剥がれやすい

店舗の前のシャッターを見ると分かると思いますが、必ずといって良いほど傷・塗装剥がれが発生していることが分かるかと思います。

シャッターは、開閉しやすいように伸縮しやすくなっています。表面に塗られた塗料もシャッターの動きに合わせて伸縮したりと動きが出ます。この動きが重なることで、表面に塗られた塗料は剥がれやすくなるのです。

傷や塗装剥がれが発生しやすいのは「スラット」の部分です。スラットとは長方形の部材が蛇腹状に連結している箇所です。

スラットは、シャッターを収納するシャッターケースにコンパクトに収まるように蛇腹状の構造になっています。

スラットは可動部材ですのでどうしても擦れが起こってしまいます。

擦れることで塗装剥がれ・傷が発生しますので、塗替え塗装後の間もない時期であっても、スラット部分に塗装剥がれが発生するのは仕方がないことなのです。

シャッターの塗装は、プロでも作業が難しい

シャッターは住宅などの外壁とは違い稼働して開閉されるため、振動で塗装が剥がれやすいのが特徴です。

シャッターは可動して開閉され、シャッターボックスに巻きつけられて収納されます。

シャッターの可動部分は、塗料を厚く塗ってしまうと稼働し難くなったり、収納時に塗料が内部に付着して稼働しなくなったりといった不具合が起こります。

塗料を薄くキレイに塗るのは、熟練の職人でなければ難しい作業です。

特に可動部は、プロの塗装業者でも慣れないと上手く塗るのが難しい箇所です。

素人がDIY塗装することでシャッターの動きが悪くなったり、閉まらなかったりといったトラブルが発生することが良くありますので、塗装を行う前にシャッター塗装を行う際に注意すべき点を把握しておく必要があります。

DIYでシャッターの塗装を行うと、キレイに塗れないばかりでなく、直ぐに塗装が剥がてしまったり、シャッターが稼働しなくなったりといったトラブルが起こりやすいということを理解しておきましょう。

(2)シャッターの塗り替え時期

シャッターは、油性塗料の焼き付け塗装が施されているものも多く、通常の吹き付け塗装と比べると耐久性が高いのが特徴です。

しかし、住宅の外壁と違い稼働して開閉されるために傷や塗装剥がれが起こりやすく、傷・塗装剥がれが起こった個所にサビが発生しやすくなります。

錆びた状態でも使用できますが、お店の営業時間外にシャッターを閉めると錆びが目立ってボロボロでは、お店の印象を悪くしてしまうことになります。

シャッターの耐用年数は材質によって異なりますが、一般的にシャッターの塗り替えは10年を目安にするとよいでしょう。

特に鉄製のシャッターは錆びやすく劣化がしやすい傾向がありますので、早めのメンテナンスが必要です。

10年はあくまでも目安です。

サビがひどい場合やシャッターの開閉時に動きが悪いときは、早めにサビ取りなどのメンテナンスや塗り替えをする必要があります。

(3)サビが酷いケースでは、塗り替えではなく交換で対応するのがベスト

サビが広範囲に出てしまっていて状態が悪い場合は、塗装ではなく交換を行なうのがベストです。

サビが酷くなると金属が腐食し凹凸が出来てしまうため、その上から塗装することで更に凹凸が大きくなり、開け閉めがし難くなってしまうのです。

見た目もかえって悪くなってしまうケースがありますので、サビ具合があまりに酷いケースでは塗装でなく交換することをおすすめします。

(4)アルミシャッターの塗装はプロでも難しい

シャッターに使用される材質は、アルミ・ステンレス・トタンといったように様々な金属が使用されています。

トタンのような塗料の密着性が高い素材であれば、塗装も比較的に容易です。

しかし、アルミは防汚性に優れ異物を弾く性質があります。塗料の密着性が低いため塗料が付着し難く、塗装をしても弾いて塗料が流れてしまいます。

アルミ製のシャッターは素材そのものが塗料の密着性が高くないため、塗装を行ったとしても剥がれやすいという理由から敬遠する業者が多くなります。

どうしてもアルミのシャッターを塗装したい場合は、ケレン作業を行ってから塗装を行うことで塗装はできますが、それでもアルミという素材の性質上、塗装が剥がれやすいということを覚えておきましょう。

アルミ製のシャッターはDIY塗装が難しいので、シャッター塗装を得意としているプロの業者に依頼しましょう。

アルミシャッターのメンテナンス方法

アルミシャッターのメンテナンスは高圧洗浄が基本です。

アルミは防汚性が高く汚れにくいので、サビや傷以外の汚れであれば、高圧洗浄で洗い流すことができます。

ただし、電動シャッターの場合、電動部に水をかけると故障する恐れがあるので注意しましょう。

(5)誤った塗装をすると上手く稼働しなくなる恐れがある

シャッターはシャッターボックス内の「巻き取りシャフト」に巻き付けられて収納されます。

シャッター塗装経験が少ない業者や素人の方は、塗りムラを修正するために何度も塗り直してしまい、塗料を厚く塗り過ぎる「厚塗り」になってしまいがちです。

シャッターに「厚塗り」をしてしまうと、巻き取りシャフトに収納できなくなってしまったり、シャッターが収納部分に引っ掛かり出て来なくなってしまうケースがあります。

出てこないシャッターを無理やり引っ張り出そうとすると、塗装が剥がれたり、シャッターが歪んでしまう不具合が起こります。

電動シャッターの場合は電動部が壊れてしまい、シャッター自体の交換が必要になり多額の費用が掛かってしまうことになります。

シャッターの塗装の際には、厚塗りには注意が必要です。

シャッター塗装で重要な5つのポイント

次に、シャッター塗装を行うにあたって重要な5つのポイントについて具体的に見ていきましょう。

(1)晴れた風のない静かな日に作業する

シャッターの塗装は、外壁塗装と同様に「晴れた日に塗装すること」が重要です。

塗装してから完全に乾燥する前に雨が降ってしまうと、塗料が流れてしまったり塗りムラが生じます。塗りムラがあると塗装が剥がれやすくなってしまいます。

また、風があると塗装中にもホコリがついてしまいます。ホコリの付着は塗装剥がれの原因になりますので、晴れて風のない静かな日に塗装するのがベストの選択です。

シャッター塗装は、晴れの日、なるべく風のない日に作業しましょう。

シャッター塗装は、晴れた風のない静かな日に行うようにしましょう。

(2) 人のいない時間帯に行う

店舗のシャッターは道路に面していることが多く、道路沿いで塗装作業をすることになりますので、歩行者や近隣店舗の邪魔にならないように作業しましょう。

特に商店街などの場合は注意が必要です。

近所に飲食店がある場合は、塗料のニオイが営業妨害になることもあります。

油性塗料は、シンナーの臭いが強く、苦情やクレームに繋がることもあるため、可能な限り人の少ない時間帯や曜日を選んで作業するようにしましょう。

前もって作業時間を計画しておき、人通りの多い路面に店舗がある場合は夜間に施工するようにしましょう。

業者に依頼する場合も、この点を考慮して貰うようにすると良いでしょう。

シャッター塗装は、近隣の迷惑にならないように、人通りの少ない曜日や時間帯に行うようにしましょう。

(3)下地処理を丁寧に行う

シャッター塗装において、仕上がりを左右する重要な工程が下地処理です。

下地処理がしっかり行えていないと、早期の塗装剥がれの原因になります。

下地処理でサビや汚れをキレイに除去することで、キレイで長持ちする塗装になりますので、丁寧にしっかりと下地処理を行うことが大切です。

先ず、ワイヤーブラシやサンドペーパーを使って、サビや汚れをしっかり落としていきます。

この下地処理の工程をしっかりと行わないとサビの上から塗装を行うことになってしまい、塗り替え後すぐに塗装剥がれ・サビの発生につながります。

シャッター塗装に限らず、屋根塗装などの場合でも、塗り替え後すぐに鉄部にサビが出てきてしまったというトラブルは良くあるトラブルです。

直ぐにサビが出てしまう理由は、下地処理がきちんとされていないからです。

丁寧にしっかりと下地処理を行い、汚れやサビをきれいに除去しましょう

下地処理がしっかり出来ていないことで起こる不具合については、下記の記事で詳しく解説していますので参考にしてみてください。

外壁塗装のプロが教える|外壁塗装工事のトラブル事例とその対応策

(4)塗料を厚塗りしない

前述しましたように、シャッターの塗装では厚塗りしないことが重要です。

特に、素人の方は塗りムラを無くそうと塗り重ねてしまうため、厚塗りになってしまいます。

塗料を厚く塗り過ぎると、シャッターを巻き取った際に収納ボックス内部に塗装が付いてしまい、開閉し難くなったり、稼動しなくなってしまうことがあります。

特に自動シャッターだと、電動部分が故障して修理にお金がかかってしまうこともあるので、塗装の際は注意が必要になります。

シャッターを塗装する際は、厚塗りしないように注意しましょう。シャッター塗装の場合は、「ちょっと塗料が薄いかな?」くらいがちょうど良いのです。

塗料の厚塗りは不具合や故障の原因になる。

塗料を厚く塗り過ぎないように注意しましょう。

(5)刷毛とローラーを使い分け、上から下に向かって塗る

シャッターの塗装を上手に行うコツは上から下に向かって塗ることです。

脚立を使用して、上から下へと塗装しましょう。上から塗装すれば、塗料が下に垂れても問題ありません。

先ず刷毛を使って可動部を丁寧に塗ります。可動部はローラーでは届きませんので、刷毛を使って奥まで塗装していきます。

可動部の塗装が終わったら、ローラーを使って、厚塗りにならないよう注意しながら塗ります。

シャッター塗装の方法には、スプレーを使った「スプレー塗り」もあります。

スプレー塗りは、吹き付けるだけなので簡単そうに見えますが、塗料が拡散してしまうため難易度が高い塗装方法です。

スプレーを使用する際は、塗る場所と塗らない場所を分けるようにしっかりマスキングをしておく必要があります。

刷毛とローラーを使い分け、厚く塗り過ぎないように丁寧に塗っていきましょう。

シャッター塗装の道具と塗料

次に、シャッターを塗装する際に必要な道具・塗料について見ていきましょう。

シャッター塗装に必要な道具・塗料は下記のものが必要になります。

■シャッター塗装に必要な道具と塗料

  • 脚立
  • サンドペーパー、ワイヤーブラシ
  • ホース、高圧洗浄機・雑巾
  • マスキングテープ、ブルーシート
  • 刷毛・ローラー
  • 錆止め塗料
  • 仕上げ塗料

それぞれについて具体的に見ていきましょう。

シャッター塗装に必要な道具(1)「刷毛・ローラー」

シャッターの塗り替えは、刷毛やローラーを使った「手塗り」で行う場合とスプレーを使用した「吹き付け」で行う場合があります。

平面部分の塗装は、手塗りでも吹き付けでも問題ありませんが、スラット部分や収納部分は「吹き付け」では奥までしっかり塗装できませんので、色々な刷毛を使い分けながら「手塗り」で塗装していきます。

シャッター塗装に必要な道具(2)「脚立」

シャッターは高さがあるため、上の部分を塗装するには脚立が必要になります。

ホームセンターで売られている脚立で十分ですが、シャッター塗装は脚立に立って、位置を移動しながら長時間の作業になりますので、アルミ製で軽いもの、足場の広いもの、安定性の高いものを使用することをおすすめします。

■シャッター塗装に最適な脚立の条件

  • アルミ製で軽く移動しやすい
  • 足場が広く作業しやすい
  • 安定性が高い

シャッター塗装に必要な道具(3)「サンドペーパー・ワイヤーブラシ」

サンドペーパー、ワイヤーブラシはシャッターの表面の汚れやサビを落とす際に使用します。

このサビ落とし・汚れ落としの作業を業界用語で「ケレン」と言います。

ケレンを丁寧にきっちり行なわないと、塗装の品質が悪くなり、塗りムラや塗装剥がれの原因になります。

ケレンは塗装の出来栄え&耐久性を大きく左右する重要な工程です。

作業がしやすいサイズのサンドペーパー、ワイヤーブラシを選ぶことをおすすめします。

シャッター塗装に必要な道具(4)「ホース」「高圧洗浄機」「雑巾」

ホースはサビと汚れを落としたあと、シャッターを洗浄するために使います。

水の出方を変えられるシャワーヘッド付きのホースを用意しておくと作業が捗ります。

高圧洗浄機がある場合は、高圧洗浄機による洗浄を行うとよりキレイに洗浄できます。お持ちの方は使用してください。

表面を洗い流した後、濡れ雑巾で丁寧に拭き取り掃除をしておくと細かな汚れまできれいに落ちますので、雑巾を用意しておくと良いでしょう。

シャッター塗装に必要な道具(5)「マスキングテープ・ブルーシート」

塗料が塗装面以外についてしまわないようにマスキングテープを貼ります。

マスキングテープはホームセンターや100円ショップでも購入できます。

路面にはブルーシートを敷いて塗料が付着しないように配慮しましょう。

シャッター塗装に必要な塗料(6)「サビ止め用塗料」

シャッターは金属で出来ていますので、傷がついてしまうとサビが発生しやすいという特徴があります。

ですので、シャッターを塗装する場合、下地材としてサビ止め塗料を使用し、サビ止め塗装を行います。

サビ止め塗料はサビの防止効果がありますので、サビの発生を予防し、サビの繁殖をおさえることができます。

シャッター塗装に必要な塗料(7)「仕上げ用塗料」

住宅の外壁塗装では下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りを原則としていますが、シャッター塗装も同様に3回塗りをする必要があります。

サビ止め塗料での塗装は下塗りの工程に当たります。

仕上げ用塗料は2回塗ることを原則としており、中塗り・上塗りの工程に当たります。

3度塗りの工程については、下記の記事で詳しく解説していますので参考にしてみてください。

DIYでの外壁塗装は危険!?|外壁塗装で「3度塗り」が欠かせない理由

シャッター塗装の手順

ここからはシャッター塗装の手順について見ていきましょう。

シャッターの塗装は、業者に依頼する場合もDIYで行う場合も基本的には同じ手順で行います。

シャッター塗装の作業時間は、塗装面積にもよりますが1箇所あたり6時間〜8時間の作業時間を要します。1日で仕上げる場合は、朝から作業を行う必要があります。

1. 汚れとサビを落とす

先ず始めに、サンドペーパーとワイヤーブラシ、雑巾を使って、シャッターの汚れとサビ落とし(ケレン)をしていきます。

このケレン作業をしっかり行わないと、サビや汚れの上から塗装をしてしまうことになりますので、塗料が下地にしっかり付着せず、塗装が剥がれやすくなります。

また、十分にサビを除去せずに塗装してしまうと残ったサビが直ぐに広がってしまうことにもなります。

汚れやサビが完全に落ちるまで丁寧にシャッターを磨きましょう。

下地処理を行う

鉄やアルミなど金属の素材は塗料の密着が悪いため、塗料の密着性を高めるために塗装面を削ったりといった下地処理が必要です。

少し表面に傷をつけて目荒らしをする事で塗料が密着しやすくなります。

塗装面を擦り塗料の付着を良くします。力を入れすぎると傷が付き過ぎてしまうので注意しましょう。

2.洗浄

ケレン作業で除去したサビや汚れを水でキレイに洗い流します。

サビや汚れが十分洗い流されておらず少しでも残ってしまうと塗料の密着性が悪くなり塗装剥がれの原因になります。

塗料の密着性を高めるためにはサビと汚れをきれいに洗い流すことが大切です。

ただし、電動シャッターの場合は、電動部に水をかけると故障する恐れがあるので注意しましょう。

最後に雑巾でキレイに拭き取っておくと細かな汚れまで除去できます。

3.マスキング(養生)をする

洗浄したシャッターが乾燥したところでマスキングを行います。

マスキングでは、塗装しない箇所をマスキングテープやビニールでカバーし塗料がつかないようにします。

マスキングのことを業界用語では養生(ようじょう)と言います。

シャッター周り・鍵穴など塗料が付着してはいけない箇所にマスキングを行い、塗料が付着しないように保護します。

特にスプレーで塗装する際には、マスキングを丁寧に細かくしておかないと塗料が付着してはいけない個所に広がってしまいますので注意してください。

4. 錆止め塗料で「下塗り」をする

外壁塗装では、下塗り→中塗り→上塗りの3度塗りを行いますが、シャッター塗装でも同様に下塗り→中塗り→上塗りの3度塗りを行います。

この3度塗りを行うことで耐久性が高くキレイな塗装に仕上がります。

先ずは「下塗り」を行います。

下塗りとは一回目の塗装のことです。

この下塗りをしっかり行っておかないと塗装剥がれの原因となりますので、見えない個所でも丁寧に塗っていきましょう。

シャッターの素材は金属ですのでサビやすいのが特徴です。

ですので、シャッター塗装では下塗りにはサビ止め入りの塗料を使います。

下塗り塗料の色は通常、白やクリーム色ですが、この色がシャッターの色になるわけではありません。

下塗りの次の工程のある「中塗り」「上塗り」で選ぶ塗料の色がシャッターの色になります。

上から下へ・刷毛やローラーを使って塗っていきます。

脚立を使ってシャッターの上の方から塗っていきます。

スラット部など細かい溝はハケを使って塗ります。その後、平面部分をローラーを使って塗って行きましょう。

5.仕上げ塗装(中塗り・上塗り)をする

中塗り・上塗り

下塗りが終わった後、乾燥時間を十分にとってから、中塗りを行っていきます。

サビ止め塗装の乾燥時間は、気温や湿度でも変わってきますが通常は3時間~6時間程度です。

十分に乾燥したところで、1度目の仕上げ塗装である中塗りを行います。

仕上げ塗装では、同じ塗料を2回重ね塗り(中塗りと上塗り)します。

1度だけだとムラができてしまうので、二回塗りをすることでムラをなくします。

厚塗りし過ぎない

シャツターを厚塗りで塗ってしまうと可動しなくなる危険性があるので薄塗りを心掛けましょう。

初心者がDIY塗装をすると、塗りムラをしたくないため何度も塗り直してしまい厚塗りになってしまいますので、気を付けてください。

6.マスキングを剥がす

上塗りを終えたら、乾燥前にマスキングを剥がします。

乾燥前に剥がすことで、マスキングの表面に塗った塗料と一緒に必要な部分の塗装が剥がれることを防ぐことができます。

もし塗料が乾いてしまった場合は、マスキングの境目をカッターでなぞり切っておくと、綺麗にマスキングを剥がすことができます。

7.乾燥

最後にしっかりと塗料を乾かして完成となります。

塗料が乾燥するまでの時間は塗料の種類や気温・湿度により異なります。

気温23℃前後の場合で、表面がある程度乾燥するまでには最低でも3~6時間必要とされています。

塗料は表面が乾いているように見えても中まで十分に乾いてはいません。十分に乾燥するまで、できれば1~2日はシャッターを開閉しないようにしましょう。

せっかく塗り替えてきれいになっても、乾燥前に触ってしまうことで塗膜が剥がれてしまったといったトラブルが起こりますので注意しましょう。

塗料の乾燥前にやってはいけないこと、注意点については下記の記事で詳しくご紹介していますので、参考にしてみてください。

【外壁塗装時の注意点】塗料が乾燥する前にやってはいけない3つのポイント

シャッター塗装におすすめの塗料

中塗り・上塗りの塗料はアクリル・ウレタン・シリコン・フッ素などの塗料を使いますが、シャッター塗装に慣れた業者ですと、シャッターの素材を考慮して水性のウレタン塗料を使用するケースも多いはずです。

ウレタン塗料とは?

ウレタン塗料は、主成分である合成樹脂がウレタン系の塗料です。

シリコン塗料が一般的になる前に広く普及していた塗料で独特の光沢が特徴です。

耐用年数が5~8年とシリコン塗料やフッ素塗料より短いのですが、密着性がシリコンやフッ素より優れているので、塗料が密着し難い鉄部の塗装や塗装剥がれなどを補修するのに便利な塗料です。

ウレタン塗料は、シリコン塗料・フッ素塗料と比べ耐久性が低いのですが、密着性が高いためシャッターのような金属素材への塗装には適した塗料です。

また、水性塗料は塗りやすく臭いが少ないメリットがあるので、繁華街などにある店舗のシャッター塗装に最適です。

中塗りと上塗りは同じ塗料を使用します。

ウレタン塗料についての詳しい解説・塗料の特徴の違いについては下記の記事で詳しく解説していますので、参考にしてみてください。

 

外壁塗装の塗料選び|自分の家にあった塗料が一番良い塗料

【塗料の種類】 塗料ごとの特徴と耐用年数 一覧

塗料の種類 塗料の特徴 耐用年数
アクリル塗料 耐久性が他の塗料と比べて低く、耐用年数が短いため、塗り替えで外壁塗装に使用されることは少ない。 3~5年
ウレタン塗料 シリコン塗料が外壁塗装用塗料として一般的になる前に広く普及していた塗料。 5~8年
シリコン塗料 建築塗料市場において80%のシェアを占める人気塗料。価格と耐久性のバランスが良い。 8~12年
フッ素系塗料 耐久性、防汚性、耐熱性、耐寒性、不燃性にも優れた高品質塗料。頻繁な塗り替えが難しい大型ビルや商業施設で使用されるケースが多い。 15~20年
無機塗料 紫外線に強く、耐久性が高い。耐用年数が20年以上と極めて長いのが特徴。高機能な高級塗料。 20年~
次世代塗料 遮熱塗料、光触媒塗料など環境に優しいエコロジーな塗料が開発され、徐々に普及している。 塗料の種類ごとに異なる

「DIY塗装」VS「業者に依頼」どちらのコスパが良いのか?

シャッターを塗装しようというとき、自分で塗装を行うか、業者に依頼して塗装してもらうか迷うと思います。

業者に依頼するケースと、自分でDIY塗装をするケース。どちらのコスパが良いのでしょうか?

それぞれのメリット・デメリットを更に詳しく比較してみましょう。

DIY塗装する場合のメリット・デメリット

まずはシャッター塗装をDIYで行う場合のメリット・デメリットを知っておきましょう。

DIY塗装のメリット

DIY塗装のメリットは何といっても費用を安く抑えられことです。

自分で塗装を行なった場合は、塗料・刷毛・ローラー・マスキングテープなど必要なものを買うと、費用目安は10,000円程度です。

DIY塗装のメリットは費用を安く抑えられること

DIY塗装のデメリット

シャッター塗装は、シャッターの構造や用途上、塗装が難しく塗料が剥がれやすいのが特徴で、プロでも難易度が高い作業です。

DIY塗装ではキレイに塗れず、稼働不良などのトラブルが起きる可能性も高くなります。

特に、電動シャッターは塗装ミスが原因で故障してしまうと交換が必要となり、高額な費用が掛かってしまいます。

シャッターの種類や素材の違いなど専門的な知識が必要であり、素人が塗装することで早期の塗装剥がれやシャッターの故障といったトラブルが起こりやすいという点に注意が必要です。

シャッターの種類や素材の違いなど専門的な知識が必要

シャッター塗装は難易度が高く、失敗や不具合が起こりやすい

業者に依頼する場合のメリット・デメリット

業者に依頼するメリット

塗装業者に任せるメリットは何といってもキレイに仕上がり、故障のリスクが低いことです。

しかし、塗装業者といってもシャッター塗装に慣れていない業者が塗装してしまうと失敗のリスクが高くなってしまいます。

シャッター塗装は外壁塗装同様に業者選びを慎重に行う必要があります。

シャッター塗装の施工実績がどれくらいあるのか、依頼時にしっかり確認されることをおすすめします。

塗装業者に任せれば、キレイに仕上がり、故障のリスクが低い

業者に依頼するデメリット

業者に依頼すると、5万円〜10万円の費用が発生しますので、DIY塗装と比べると多めに費用が掛かります。

しかし、シャッターの塗装費用は外壁の塗装と違って、それほど高額ではありません。

通常の外壁塗装の費用が50万円~120万円程度掛かりますので、シャッター塗装は外壁塗装と比べると遥かに安い費用で塗装が可能です。

ただし、シャッターの塗装は単価が低いため、見積りをごまかして過大な請求をする悪徳な業者も存在します。しっかり見積もりを取り、地元で評判の良い業者に依頼されると良いでしょう。

業者に依頼する場合は、DIY塗装と比べると費用が掛かる

シャッター塗装はプロでも難易度が高いため、シャッターの塗装に精通した塗装業者を選ぶ必要がある。

まとめ

シャッターの塗装は塗装工事の中でも難易度の高い塗装です。

DIYで塗装しようと考えている方は、今回解説しました手順をよく読んで正しく塗装していきましょう。

綺麗に仕上げたい方は、DIY塗装よりも多少費用は掛かりますが、プロに依頼するのがおすすめです。

シャッター塗装は、プロの塗装業者でもきれいに塗装するのが難しく、技術と経験が必要な塗装です。

料金の安さで選ぶのではなく、シャッター塗装を得意とする・評判の良い塗装業者を選ぶようにしましょう

私たち「ハウスペイントアゲイン」は、どのような素材でも適切な塗料選びができるように、日ごろから塗料についての知識を深める努力を積み重ねています。

シャッターのサビや塗装剥がれでお悩みの方は、是非私たちまでご相談ください。

「ハウスペイントアゲイン」の塗装工事で実現できる3つのポイント

  1. 職人のプライドに掛けて、手抜き工事・欠陥工事は絶対にしない
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